2016/04/15

待機児童ゼロチャレンジによせて 保育士としての思い #taikijidou0challenge

 

こんにちは 保育士のこゆ(@Powdersnow32)です。

Twitterで『待機児童セロチャレンジ』のことを知り、もし私ならなんて書くだろうなぁ…と思っていたら、なんとブロガーさん仲間のマミさんよりバトンを受け取ることになりました!

これはめっちゃうれしいし、光栄なことです。マミさんのブログ『りんごとひつじ』

ですので私の切り口としては保育士が考える待機児童の問題ということで掘り下げていきたいと思います。

ちなみに『待機児童ゼロチャレンジ』を提案された方はこちらの方です。

Yuichiパパさん

待機児童 深刻な状況

これは地域によってかなりの格差があります。 こちらのホームページには地図上の住んでいる場所をクリックすると待機児童の数が表示されます。 (2014年のもの) 待機児童問題:朝日新聞デジタルより (このような感じで出てきます↓)

待機児童

少し抜粋してみると…

待機児童 表

やはり大都市だと待機児童の多さが目立ちます。

一番上の東京都世田谷区は全国一待機児童が多いようです。 ちなみにわが岡山県で待機児童が存在するのは倉敷市と里庄町のみでした。 これに関係して気になったのは潜在待機児童という存在。

これは例えば子どもの預け先が見つからず育児休業の延長をした場合は待機児童に入らないというように、いわば数字のトリックのようなものだとの声も上がっています。

こういった数字に表れない待機児童の数もかなりいらっしゃるようで驚きました。 私の住んでいるところは田舎で、人口11万人に対し公立の保育園が3園、民間の保育園が28園あり、比較的入りやすいのではないかと思います。

土地も広いですから1園あたりの園児の定員も多いでしょう。(保育施設の広さと定員は関係があります。) ですが乳児ほど入りにくいという現状があります。

 

乳児はなぜ入りにくいのか?

 

認可されている保育園は条件というものがあり、0歳児は3人の子どもに対し保育士1人要します。(1・2歳児は6人に1人。3歳児は20人に1人) また、0歳児が9人いると看護師を配置しなければならないので、より多くの保育士が必要となります。

産休育休が明けた母親が仕事復帰しようとするとき、預けたい子どもの年齢は概ね0歳~1歳が多いでしょうから入園が困難ということが多いのです。

私が以前勤めていた保育園でもお姉ちゃんはこの園に通園しているけれど預けたい乳児(弟)のクラスは空きがなく、1年間は他の園に預けなければならなかったということがありました。 兄弟で別々の保育園は大変だったことでしょう。

また、乳児クラスは比較的4月5月は人数が少なく入りやすいので(後々増えてくる)育休を前倒しして4月に預けることにした、という話も聞いたことがあります。

とにかく市街ほど母親の仕事復帰は難しいなと感じました。

 

 

待機児童が減らない原因

 

出生率は下がっているのに待機児童数は減らないというこの矛盾はどうして起こるのでしょうか? 景気の面もありますし、女性の社会進出もあるのでしょう。 また核家族化が進み、近くに面倒を見てくれる祖父母がいないということも多いでしょう。(たとえ祖父母がいたとしてもまだ働いている場合もあるでしょうし)

 

 

待機児童問題の根底には保育士不足がある?

 

待機児童問題の根底には保育士不足ということが影響しているのではないかと思います。 保育施設があっても、また新しく作ってもそこで働く保育士自体がいないのです。

以前書いた記事にもあるように現在、全国的に保育士不足が叫ばれています。 保育士だって国家資格だ 保育の現場に無資格の人が入ってくるって本当!?

その対策として政府は保育士資格を持たない人も保育園で仕事ができるようにするという措置を取ることにしたのです。 この措置は、現状を知らない人たちの安易な応急処置だなと思います。 一時的な保育士不足の解消にしかなりません。

仮に無資格の人を雇用したとします。手薄な早朝、昼食時、居残り時などに人手があるのは確かに助かると思います。 けれど、専門的な分野、例えば発達に応じた対応だとか指導計画の作成などは保育士にしかできません。 もちろん育児の経験がある方が入ってくだされば、かかわり方にも余裕があると思いますが、我が家での子育てとの決定的な違いは集団活動であるということ。

保育園とは子どもが初めて出会う社会なんです。

子どもの性格、家庭環境などを考えながら、一人ひとりに合った成長の目安を立て援助していくことは経験を積んだ保育士でも難しい面が多々あると思います。 この『社会』の中で子どもたちにかかわる事と『家庭育児』とは一線を画すものだと容易に見当が付きますよね? ただ子守をするのとは違うということです。

ですから私が思うに無資格の方が保育をするという考えはあまりにも安易でおろかだと思うのです。

 

潜在保育士の存在

 

それより潜在保育士に目を向けてもらいたい。 潜在保育士とは保育士の資格を持ちながら保育職に携わっていない人のことを言います。 この潜在保育士が全国で約80万人いるといわれています。

保育士の資格を持ち、一度は働いていた方々がどうして保育所で働こうとしないのか?

それは保育士の仕事内容と処遇(お給料・休み等)を考えたとき、同じくらいの時給でもっと楽に働ける職場がたくさんあるということを知っているからに他ならないのです。

楽に、と言うと語弊があるかもしれないですが、保育士の仕事はかなりハードです。

例えば保育士は担任を持っていたらまず家に帰っても仕事とは切り離せないでしょう。 書類、行事、製作物…そのどれかが毎日頭の片隅にあって、この日までにこれをこうして…と組み立てながら生活をしていると思います。持ち帰りの仕事もあるでしょう。

ですから仕事のことで手一杯、頭いっぱいの中で家事、育児をこなしているのです。

短大を卒業して夢と希望を胸に保育士の職に就いたころは若さでやっていけました。 けれど家庭を持ち、子どもを持った今ではどれもが中途半端になってしまうようで苦しかったです。

 

私はそんな生活に自分自身が耐えられなくなり、保育園勤めを辞めました。 私の容量を超えてしまったのです。

今は託児所勤務です。こちらはこちらでいろいろ思うことがありますが、仕事が終われば仕事のことは一切頭から切り離せます。 休日も家族のために身を注げます。 わが子たちに余裕をもって接することもできます。

こういう現状があるから、ゆくゆくは保育園に復帰することを考えていても今は保育園には戻れないのです。 そんな潜在保育士を保育園という現場にもう一度呼び戻すには処遇改善が一番現実的なのではないかな?と思うのです。

 

潜在保育士がまた現場で働けるようにするには

 

潜在保育士の皆さんも子どもが嫌になってやめた方ってほとんどいないと思うんです。

保育士は大変だけどとてもやりがいのある仕事です

子どもの成長を間近で見る喜び、たまりません。練習すること約半月、最初はばらばらだった発表会の演奏や合唱がまとまって保護者の前で堂々と披露する子どもたちの姿を見た時の達成感は、ほかの仕事ではなかなか味わうことのできないものだと思います。

保育園を辞めて職業訓練校でPC操作を学んだ私が、なんだかんだと子どもに携わる仕事を選んでいるのも子どもとかかわる仕事が楽しいからに他なりません。

 

図書館でたまたま借りた、10代の子ども向けの『保育士の1日』という仕事を紹介した本に、悲しい現実を見つけました。

Q.保育士の収入はどれくらい?就職はしやすいの? A.保育士は、幼い命を預かる、責任とやりがいのある職業。保護者からの相談や子育ての支援など、高い専門性も求められる仕事です。しかしそれに見合った収入が得られるとはいいがたいのが現状です

賃金基本統計調査によると、2014年の保育士の平均年収は約320万円。ほかの職種と比べても決して高収入とは言えません。保育士の質と量を向上させるために、保育士の待遇改善が急がれています

保育園の場合には公立か私立かによっても給与体系に違いがあります。初任給はほぼ同等ですが、働き続けた時の賃金上昇率は公立のほうが大幅に高くなります引用:保育士の一日~10代の君の「知りたい」に答えます~

これでいいんですかね?保育士は高い専門性を求められるのにもかかわらず給料が低いですよ、と言っています。 そして公立の保育園ならともかく、民間の園の保育士はきびしいですよ、と書いてあるのです。

10代の子どもがこれを読んで保育士を目指したいって思うのでしょうか? まして民間の保育所で働きたいと感じるでしょうか? ここを改善しなきゃダメですよね?

 

まとめ 私は処遇改善を求める それが待機児童解消につながるから

 

この記事がもし政府の方の目に留まることがあるのだとしたら私は言いたいです。 待機児童解消にとって保育士の処遇改善が一番有効な施策ですよと…。

若い子たちが保育士になることに夢と希望をもってくれるように。

お休みの面で…名ばかりの有給休暇ではなく、子持ちの職員だけが休めるのでもない、どの職員も有休休暇を自分の好きなように使えるような環境づくりを。それを園の責任者がちゃんと推進してくれる環境を。

お給料の面で…保育士がどのような一日を過ごしているのか、ぜひ園に入って体験してみてください。そして保育士の仕事に給料が見合っているかどうか公正に判断してください。そのうえで、保育士の仕事に応じた給与体制というものをもう一度考え直していただきたいです。

保育士の人数の面で…0歳児が3人に保育士1人で、1歳児になった途端に倍の6人に1人っていうのは本当にあり得ません。保育士が少ないといえどもトイレトレーニング真っただ中の一番手のかかる時期…本当に大変です。 安全に、そして保育士が余裕を持って子どもたちにかかわることができるようにゆとりある人員の確保をお願いしたいです。

また、年々発達障害をお持ちの子どもさんが増加しています。 障がい者手帳を持っていれば加配の保育士(簡単に言えばクラスの人数に対する担任とは別に配置される保育士)が付くのですが、まだ診断されていないグレーゾーンの子どもさんの数も増えていると感じます。

子どもさんたちのために有効な配慮をするために手厚く保育士を配置していただきたいと思います。   岡山県では離職した保育士の復帰支援なども行っていますが、働きやすい職場になればたくさんの人が保育士に戻ってくると思います。 基本子どもとかかわる事が好きなのだから。

そしてその結果より多くの待機児童が入園できるようになると思うのです。 そうすれば母親が働けるようになる。 家庭における収入が増え、消費が増えると日本にお金が回っていくような気がします。 少子化対策にも、景気回復にもつながっていくような気がします。

 

今後、低所得者に対しては第3子の保育料を無料化するという話が出ています。 所得にもよりますが、子どもの年齢が小さいほど月々の保育料は高額ですからこれは家庭にとって大きいと思います。
収入で子どもを諦めていた親たちの中には「それならもう一人…」と思う方も多いのではないでしょうか? そうなったらますます保育園に子どもを預けたい人が増えますよね。

それを見越して受け皿となる保育園、そこで働く保育士をしっかり確保してほしいなと思いました。

心から働きたいと思う人が子どもを保育園に預けやすい環境の中で子育てをしていける世の中が早く来るように願っています。

 

この取り組みに興味を持たれた方は…

こちらは前述のYuichiパパさんのブログよりですが、皆さんにこの『待機児童ゼロチャレンジ』を考えていただきたいとのことです。以下の条件で参加できるようです。

ブログなどの記事を発信する媒体を持っていれば誰でも参加できます

•「待機児童」について思うこと、経験談、対策、喜怒哀楽、その他諸々を記事にする(ご自身のブログ等で)

•記事のタイトルに「#taikijidou0challenge」を入れて、このチャレンジだとわかるようにする

•Twitterでハッシュタグをつけてシェアする

•自分が「待機児童」について考えを発表して欲しい人を2名指名する

※どうしても次に回す人がいない場合は、そこで止まっても大丈夫ですよ^^;

※でもできれば回してくれると嬉しいです これだけです。 期限はとりあえず4月1日午前0時までとします。

Yuichiパパさんのブログより

ということで私も『私の日常に価値はありますか?』というブログを執筆されているT.Hirotaさんにバトンを渡したいと思います。 高校の数学の先生です。男の子三人のお父さんでもあります。 どのような切り口で記事を書いてくださるのか楽しみです。

【過去記事】 息子3号が急に成長!|誕生日が来ただけでこんなに変わるんですね。 https://t.co/RH2aeCWnUy — T.Hirota (@takazzo1051) 2016, 1月 26

 

追記:T.Hirotaさんの待機児童0チャレンジの記事はこちらから

 

 

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