2016/01/21

保育士だって国家資格だ 保育の現場に無資格の人が入ってくるって本当⁉

 


こんにちは。保育士のこゆ(@Powdersnow32)です。

保育所で16年勤め、そのあとは私立幼稚園で1年(預かり補助の仕事)そして託児所で現在は働いています。

昨年の2015年12月7日の動画メディア『grape』の記事『無資格者も保育の現場へ あまりにもひどい改正に「保育士をバカにしないで」』があまりにも衝撃的だったので取り上げてみました。

厚生労働省は2015年12月4日、保育士不足を解消するために、国の基準を緩和する方針を決めました。

その内容は、『保育士資格のない人でも子供の世話をできるようにする』とのこと。基準緩和については、いくつかの条件が設けられています。

というものです。

保育士不足が叫ばれていることは結構有名です。保育所が足りない以前に保育士が足りないのです。(東京の保育士有効求人倍率は5.13倍!)

2015年1月、政府は「保育士確保プラン」を打ち出した。そこでは、2017年度末までに新たに6.9万人の保育士確保が必要である。

保育士確保に支障をきたしている園が8割を占め、その7割が求人を出しても応募すらないなど(2013年度日本保育士協会調査研究事業)、依然として保育士不足は深刻である。

引用元:保育士不足を考える ─幼児期の教育・保育の提供を担う人材供給の在り方─  池本 美香氏

私の住む田舎でさえ、園によっては入園が出来ない(特に0歳児や1歳児)のですから、大都市では深刻な問題なのではないかと思います。

働きたいお母さん方にとっては頭を抱える問題ですよね。

 

そこで、政府(厚生労働省)は保育士不足を解消する手段として、無資格の人を保育士として採用するという規制緩和策を打ち出したんですよ。

もちろん誰でもって言うわけではなく、一定の条件を満たさなければならないのですが。

その条件とは

  • 子育て研修などの関連の研修を修了すること
  • 朝夕の時間帯や、保育士が研修で不在の時間帯

  (小学校教諭免許幼稚園教諭免許を持っている人は時間帯を限定しない)

つまり

①資格を持っていない人でも少しの期間、研修を受ける事によって保育が出来るようになる(少しと書いたのは短大・大学・専門学校等で1年や2年、それ以上の年数勉強してきた保育士の方々と比べてです もちろん独学で国家採用試験を受け、合格されたツワモノ方もいらっしゃるでしょう)

②幼稚園の先生や小学校の先生の資格を持っていたら保育士と同等の仕事が出来るようになる(小学校教諭は5歳児が担当できる・幼稚園教諭は3~5歳児を担当できる)

ってことになるんですよ。

これが物議を醸している。そりゃ醸すよ。

私もこの話で、保育士たちと1日中語れる(´Д`)!!

 

保育は保育士の専門知識でなりたつんです

保育士って国家資格ですよ⁉専門知識を学んでるんです!

保育士の待遇に意義あり!!

この省令の改正は2016年4月からとなっています。

改正に合わせて民間保育所で働く保育士の給与を平均5%改善することも決まっているそうですが…。

 

保育士の待遇って本当に厳しいんです

 

ここからは私の話です 公立・私立、認可・無認可により違うと思いますが参考までに。

 

お給料は…?

 

私は民間の保育園に16年務めました。初任給は135,000円くらいだったと思います 年々幾らかづつはベースアップしていきましたが、20年務めた先生でも手取り200,000円行かなかったとか。

ボーナスは私が勤めたところは私立でしたが「公務員に準ずる」規定だったのでまあまあ良かったです。

こちらは平成26年の保育士の平均年収です。(あくまでも全国平均です)

平均年収 317万円

平均月収 22万円

平均時給 1,256円

ボーナス 56万円

平均年齢 34.8歳

平均勤続年数 7.6年

参考:年収ラボ

仕事内容…

保育園の先生って子どもとただ遊んでいるだけと思っている方、まだ多いんでしょうか?

それは大きな間違いです。

 

書き物がハンパない量

 

ものすごく膨大な量の書類を書きます。 保育士の仕事の5割くらいは書類書きと言っても過言じゃないくらい。

しかも一人ひとりの子どもの発達等を考慮しながら書くため、相当頭をひねらないと書けない。(私はそうでした)

★年間計画 月の計画 週の計画 日案(一日の設定保育の計画表) 

★個人指導計画(主に3歳未満児 毎月、成長の目安を計画、記入、反省)

★そして児童票(在園中の児童の記録)。←すべて反省を書きます。

園にもよりますが、うちの園はすべて手書きでした。

 

子どもとかかわる以外のお仕事

 

直接子どもとかかわる以外にもいろいろな仕事があります。毎日の連絡帳の記入。季節の製作・行事。私が勤めていた当時は布おしめでの保育でしたので、おしめの洗濯もありました。これを日々こなしているのです。

 

就業時間内に終われない仕事が多い

 

それも作業できるのはお昼寝時がほとんど。だって夕方は当番が入っちゃってるんですもの。あとはサービス残業もしくは持ち帰りでの仕事です。

ちなみに幼稚園の先生はお昼に子どもたちが帰りますよね。(預かりがあっても預かり担当の先生が子どもをみる)だからそこから書類書いたり、製作の準備が出来るのです。

この差は大きいな、と幼稚園に勤めてみてしみじみ感じました。

 

当番で体力を消耗する日々

 

保育士の仕事でかなり大変なのが当番です。これもものすごく負担。

早番は7時から16時。 

遅番は9時から19時まで。それ以外にも準早出・準遅出というものがあったので、当番だらけですよ。

私が辞める直前などは人数ぎりぎりで回していたので、当番が1日置き、ないし連続で来ていました。

昨日は遅番、今日早出、明日は日勤で明後日は準遅出…という具合に。

もうね、家庭との両立なんて無理!グッチャグチャのごっちゃごちゃになりましたもの…。

私は家庭と仕事の両立が出来なくて、保育園を辞めました。

あのまま続けていたら、我が家の場合はたまりにたまった私のストレスを子どもにぶつけて、我が子がおかしくなっていたかもしれません…。

それくらい精神状態は不安定でした。(ちゃんとこなしている方々も多いのですが、私にはできなかったです)

 

有給取れませんから…

 

有給なんて、あってないようなものです。勤め始めの頃は世間が夏休みと言われる期間中に2,3日有給が使えましたが、それすらなくなっていきました。

我が子が熱を出してもなかなか帰れない。上司に言っても大体渋られる。

気を遣って遣って、勇気出して「すみません!帰らせて下さい!」みたいな感じでした。(現場の先生たちは「あとの事は気にせんでええから帰ってあげんちゃい!」ってよく背中を押してくれました。こんなところにも涙ながらのエピソードがいっぱいです!)

我が子の参観日には「先月行ったんだから、今回は我慢してよ。」って実際上司に言われましたからね。それに参観日に行けても半日、もしくは抜けて帰ってくることがほとんどでした。

私が有休を使ったのはインフルエンザに罹った時と嘔吐下痢の時くらいです。(あと新婚旅行)

あ、週休2日なんて、ないですよ。

土曜日も保育あります。(土曜日は交替で休んでいました)

だからと言って平日が休みになるわけじゃないです。

休みの事は自分が休んだら他の先生に負担がかかるからやっぱり安易には休みづらかったなぁ。公立だと休んだ先生の代わりに入ってくれる臨時の先生がいるところもあるとか。

要するに人員が少なかったという事ですね。まぁ、うちの園の場合は経費削減のためにぎりぎりの人数しか雇用していなかったからなのだけれど。元々有休をとらせるための人員確保は考えていないという事でしょうか、悲しい。

 

結婚や妊娠=退職ではなかったものの…

 

うちは結婚&妊娠→即退社ではなかったですが、育休は生後9か月までと暗黙の了解。

そして3人目を産むのなら辞めるというのも暗黙の了解だった…。

 

何だか書いていたら泣けてきた…

 

ここまで書いていたら泣けてきた。

めっちゃ苦労してるよ、保育士って。どんなブラック企業じゃん⁉と思ったよ。

本当にその日を精一杯生きていました。とりあえず一日一日を終わらせていこうって言う感じでした。

息をしても酸素がね、入ってこないんですよね。頭ん中いっぱいいっぱい過ぎて。やらなきゃいけないことがいっぱいあるのに時間と手が足らない!

近頃は保護者対応も子どもたちへの接し方も難しくなってきて、ますます頭を悩ませます。

ということで本当に保育士は大変です。

子どもと遊ぶだけならどんなに楽しくて幸せな仕事でしょう。

aaa

 

それでも続けるのは子どもとかかわることの喜びのため

 

子ども相手って大変なんですけど、楽しいんです。毎日成長が見られるのが子ども。

その、子どもが見せる成長の片りんを他の先生や保護者と共感しあうことが本当に楽しい。

苦しかったり辛かったりもするけれど、それ以上に喜びがあるから本当にやりがいあります。だから保育職から離れられないんだよね~。

多くの方はそう思って保育職を続けていらっしゃるのだと思います。

だからこそそんな人たちのためにも処遇改善が必要。

 

子どものお手本となる…それが保育士

 

子育てに大切なのは大人の態度(姿勢)だと思っています。

些細なことはおおらかに受け止め、失敗したっていいんだよ、そこから学ぶんだよってそういう懐の大きさ。 これ大事でしょう。

子どもたちが生まれて6年もの間、子どもに一番影響を与える大人は、親と私たち保育者です。子どもに背中、見られてます。

 

だけどこんな毎日ぎりぎりの状態で仕事をしている保育者が、心にゆとりを持って子どもに接するなんて、神業ですよ!

これをどうにかするためには無資格の人を保育の現場に…という話ではないことは分かっていただけたでしょうか?

無資格の方でもできる事も確かにあると思います。ですがちゃんと専門機関で勉強した知識が必要な仕事はその数倍あるのです。

 

保育士がもっと心にゆとりを持って毎日を過ごせたら変わります!!子どもたちが、そして社会が。

 

一番望むことは… 私のまとめ

 

私は保育士として行政に言いたい。

政府のみなさんに今やってほしいことは、保育士の処遇改善です。

無資格の人を入れたり、教諭を入れたりして保育士の苦悩を増やすことではないと思います

潜在保育士が日本にどのくらいいらっしゃるか知っていますか?

全国で80万人もいるんですって。

現役で働いている保育士の約2倍です。

この方々がどうして保育士をしたがらないか、そこに着目してほしい。

そこを改善したら保育士資格を持った方々が保育の現場に来てくれるに違いありません。

 

ですから見当違いな政策を辞めて、意味ある決断をお願いします。

 

 

 

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

 

  関連記事 - Related Posts -

 

  最新記事 - New Posts -

 

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です